【マスク除菌装置】 

細菌トレテーラver.2


  VER.2の改良点

「不織布マスク」の再利用を提案して開発した「細菌トレテーラ」のさらなる利便性向上のため、「細菌トレテーラ」を改良しました。

 内部構造の変更により、庫内容量アップを実現しました。それにより

【光触媒発生体の増加(8個から16個へ倍増!)

【内部温度の上昇(+7℃から+12℃へ)

【収納スペースの拡大

【従来品 :開発のきっかけ】

2020年2月

深刻な使い捨てマスク不足に直面

 

新型コロナウイルスの蔓延で世界中、なかなか手に入らない不織布マスク(使い捨てマスク)を除菌できたら? 

「不織布マスクの除菌でお困りではありませんか?」


‐数年前、頑張って自社ブランド製品を作りました。光で害虫を捕まえる捕虫器です。ブランド名「トレテーラ」(上の写真)

このトレテーラ、飛翔虫だけでなく蚊も捕れるように内部で二酸化炭素を発生させました。その発生源が光触媒


目に優しい紫外線UV-A自体とUV-A照射による酸化チタン光触媒反応がウイルスや菌に対して不活性化の効果があります。


しかし、開口の大きなトレテーラでは温度の低い冬場などは光触媒反応が期待しにくい。


光触媒反応のため、より小さい閉鎖空間が必要。温度検査を実施 しながら試行錯誤。トレテーラを改良しました。

不織布マスクを入れるのにピッタリの大きさのものができました。


マスク除菌装置 細菌トレテーラ

【除菌のための3要素」


①光源(紫外線)

②光触媒発生体

③保温のための閉鎖空間

 

光触媒は日本発の世界に誇れる除菌技術

①光源(紫外線UV-A)

紫外線

細菌トレテーラで使用する蛍光灯ブラックライトは太陽光の紫外線とほぼ同じ(上図)。紫外線は電磁波の長短の違いで10nm~380nmまでUV-C~UV-Aの3つに分かれます。地表に到着するのはUV-BとUV-Aの2つ。違いはエネルギーの大きさです。波長が短くなるほどエネルギーが大きい。エネルギーが大きいほど人体に対しては有害です。例えば、殺菌灯の中心波長はUV-Cにあります。 




日光消毒と紫外線

日光消毒とも言われる布団や洗濯物の天日干しの除菌効果については古くから経験的に知られています。その除菌力は太陽光に含まれる紫外線に起因します。地表に届く紫外線の95%はUV-Aです。波長の短いUV-BはビタミンDを体内で生成するために必要な紫外線ですがエネルギーが大きく浴びつづけると白内障や皮膚がんを招き危険です。蛍光灯ブラックライトはUV-Aを放射します。

マスクは安全に除菌したい

マスクに付着する細菌やウイルスをただ殺せばいいのであれば、殺菌灯があります。地表には届かない、オゾン層に吸収されるUV-Cの放射線です。食品などの殺菌に使われる殺菌灯は253.7nmの殺菌線を出します。僅か60秒の照射で細菌を不活性化させることができます。凄いパワーですが人体に対して危険です。


殺菌効果曲線

それに比べてシャーレの中の黄色ブドウ球菌に太陽光を照射した実験では不活性化に64分かかっています。知見によると殺菌線はUV-Aの1600倍の殺菌力があります。(上図参照)しかしながら、強力な殺菌力があっても照射面しか殺菌されません。波長が短く内部や裏側など殺菌されない部分が残ります。そうであれば時間をかけても安全な方を選びたいですね。

蛍光灯ブラックライト

細菌トレテーラに組入れた4Wの蛍光灯ブラックライトは太陽光の紫外線に含まれるUV-Aを照射します。細菌やウイルスの細胞(核酸)へ損傷を与えて不活性化させます。


FL4BLBの分光図

ブラックライトは安全にマスクを除菌するために使用しますが、以下の目的でも使用します。
(1)光触媒発生体に紫外線を照射する
(2)低い室温でも光触媒反応を起こすための熱源にする

②酸化チタン光触媒反応

光触媒発生体に紫外線を照射

細菌トレテーラは紫外線UV-Aだけでなく、それの照射による光触媒反応でウイルスや菌を不活性化します。上の写真にある白いブロックが酸化チタン光触媒発生体です。

活性酸素の生成

この酸化チタンにUV-Aを照射すると紫外線エネルギーが吸収され電子(-)が飛び出し、抜けた正孔(+)が水蒸気中の水酸化合物から電子を奪い、活性酸素(OHラジカル)を生成します。電子を奪われた活性酸素は細菌やウイルス等からH水素を奪います。

活性酸素の強い酸化力

この活性酸素がその強い酸化力で細菌、ウイルス、悪臭成分から水素(H)を奪って二酸化炭素と水に分解します。この除菌力は細菌の種類を問わず作用するから凄い。


光触媒反応の温度について

光触媒反応の温度試験では25℃ > 5℃という結果がでています。これは低温では空気中の飽和水蒸気量が低く光触媒の活動も減ることを意味します。普通であれば冬の低温では除菌力が下がります。

③保温閉鎖空間の実現

光触媒は熱と閉鎖空間が必要

そこで、光触媒反応には冬場の低温を上昇させる熱源が必要です。そう熱源は光源でもある蛍光灯・ブラックライトと銅鉄安定器です。



どちらも発熱して狭い閉鎖空間を温めます。ここがLED照明を採用できない理由です。

従来品の温度試験 

室温25℃
内部温度は32℃-、約7℃程度上昇

VER.2の温度試験

室温25℃
内部温度は37℃+、約12℃程度上昇


【進化する細菌トレテーラ】

従来の細菌トレテーラ

仕切り追加の 細菌トレテーラ


細菌トレテーラver.2

従来品よりも、ランプを背面へ後退させ、その前に光触媒発生体を増やして配置。従来品8個から16個へより強力な反応が期待できます。

銅鉄安定器は真下に移動。発熱により庫内温度上昇に貢献しますが、長さスペースが減るため2段階のステンレス製の載せ台を創設。従来品よりも清潔感が増しました。

本体両側壁にアルミ製鏡面反射板を創設。UVAの照射多面的向上による除菌効果と保温を実現します。

OHラジカル粒は水中ではないので省略しました。

スッキリ収納できます

古本も除菌

下段の載せ台に新書(175x115x15mm)サイズ
上段に文庫(150x105x15mm)サイズが収納できます。

スマホも除菌

小さなスマホから大きいスマホまでスッキリと収納。勿論、充電用線は 蓋を閉めても 大丈夫。


補聴器も除菌


ダニアレルゲン

紫外線だけでは消滅できませんが、光触媒はアレルギーを引き起こす原因であるダニアレルゲン(ダニの糞や死骸)を分解します。

 耳から外して、置くだけで安心です。

※トレーはついていません

Evidence】

トレテーラ組込みの酸化チタン光触媒発生体ルミエキューブの試験結果です。

脱臭効果がある

消臭分解効果がある

ルミエキューブとブラックライト

令和2年4月6日 新聞に掲載される

新型コロナウイルス対策製品として東大阪商工会議所会報に取り上げられる。 

 二酸化炭素濃度の変化から光触媒反応を確認

ウイルス、細菌や化学物質等の空気の汚れ成分が光触媒反応で水素を奪われて、二酸化炭素と水に分解される。
この時、製品内で発生した二酸化炭素を室内二酸化炭素と比較して、その濃度の違いを計測できるならば、反応が確認できるのではないかと考えた。

コロナ禍で二酸化炭素濃度計がお手頃な価格で入手できるようになったため、思いついた。

まず、細菌トレテーラver.2の内部を消灯状態で二酸化炭素濃度を計測してみる。反応材として、汚れた手袋も入れた。

細菌トレテーラver.2 消灯での試験

2時間計測したが、空気中の二酸化炭素濃度である約413ppmとほぼ同じ数値で推移した。何も変化は見られず。

細菌トレテーラver.2 点灯での試験

二酸化炭素濃度の変化が見られた

細菌トレテーラver.2 点灯での試験

点灯状態にして計測器を入れると3分ぐらいで反応しだし、45分間を過ぎるあたりで下降を始めた。この結果より細菌トレテーラ庫内では約100ppmの二酸化炭素が点灯によって作られたことになる。つまり、光触媒反応により庫内の細菌、ウイルス等が分解されて二酸化炭素が発生したと考えられる。

細菌トレテーラver.2 【オープン価格】

展示現品はヤフーショッピングで数量限定にてお安く販売させていただきます。


本体 :スチール製 4W1灯

直径約160mmの円柱形、高さ約235mm, 重量約2.5Kg
100V- 50Hz,60Hz選択 、消費電力8.5W, 入力電流0.162A
電源コード約3m中間スイッチ付

仕様

ランプ FL4BLB、酸化チタン光触媒発生体、鏡面反射板、遮光カバー
ステンレス製載せ台、


2021年9月27日 展示現品のみ発売



細菌トレテーラver.2の使い方

【収納方法】

本体側面蓋側の2個の化粧ネジを少し緩めてから蓋を開けます。

中にモノを収納して蓋を閉めてください


蓋に取り付けてある光触媒発生体は内容物に応じて取り外しできます。

ネジ1個をドライバーで緩めて取り外しできます。

外した発生体は下の写真のように中に、そのまま置くことができます。

【ランプ交換方法】

ランプ連続点灯で約3か月すると紫外線出力が低下しますがランプの点灯は使用環境にもよりますが1年、2年持ちます。

①本体から遮光カバーを取り外す

カバーを取外した状態

②黒い化粧ネジを回す

光触媒発生体を本体から取り出す

光触媒発生体を取外した状態
スイッチOFF(消灯)を確認します。

③消灯した後、ランプを指で回転させてソケットから取り外す


ランプを取り出した状態

※ランプ交換での注意する点

スイッチOFF(消灯)を確認してから作業してください。
ランプをソケットに押し込み90度回転させ、スイッチONにして点灯を確認してください。

回転不足や行き過ぎがある場合に蓋の開閉等でランプに衝撃が加わると点灯後でも消灯する場合がございます。 
消灯した場合、ランプの熱が冷めてから指でランプを少し回転させると再び点灯します。

【グロー(電子点灯管FE-1E)の交換】

点灯管が切れるとランプは点灯しません。点灯管を交換してください。
電子点灯管の場合、環境にもよりますが5~6年に一度、交換が必要です。


①本体内側壁の鏡面反射板2枚を取り出します。

鏡面反射板

②下の方の+ナベネジ2個をドライバーを使って外します。

本体をベースから離脱します

③ランプが外れた状態から、鏡面反射板を止めている白い化粧ネジを外します。

鏡面反射板から白い化粧ネジが外れた状態

④鏡面反射板を本体から外します。

グロー(電子点灯管)をソケットから外します。

【24時間連続点灯で使用しても…】

点灯状態では室温と内部温度との差があり、設けた天地の穴を通して空気の対流が起きています。僅かですが、空気中に浮遊するウイルス、細菌等を分解します。ただし、ランプ寿命が2年以内となります。

【ランプの紫外線出力】


ランプの紫外線出力低下目安と言われている24時間連続点灯で約3か月。それを過ぎても、環境にもよりますが蛍光灯は1年以上点灯します。点灯している限り光触媒反応は起こっています。

【安心・安全な器具のご使用】


安定器は温度ヒューズを内蔵するものに限定して細菌トレテーラに組込みんでいます。万が一、電気による事故が起ったとしても、代わりに壊れてくれます。安心、安全です。

【交換用ランプ】

ランプの取付

ランプをランプソケットの上から挿入し90度回します。

細菌トレテーラver.2に使用する捕虫ランプFL4BLB

余談;開発の裏側

新型コロナウイルス発生で急なマスク不足。数少ないマスクは電車通勤する娘へ優先して親父はマスクの使い回し。

トレテーラ・ルミエ・OHの蚊を捕るための光触媒で殺菌はできる。ちょうどいい、マスクを殺菌しょう。始まりはそんな感じでした…

これは昨年開発したトレテーラのミニ版。「トレテーラmini 」と名付けた。4Wながらランプ2灯をぶち込んだ強力なやつだ。

私的には、これ絶対いい思うが、しかし本格投入は見合わせた。安定器が入手困難。ロット1000なら台湾で作ってくれると言うがそこまでは…

実際これを使ってみてマスクを入れるにはトレテーラminiの大きさがピッタリだ。知見によると光触媒反応は光強度の違いは影響しない。

1灯でも、2灯でも一緒か。頭の中でいろいろな考えがめぐる。2灯用トレテーラmini を本格的にマスク除菌用に改造しょうと決めた。

4W1灯の安定器なら国産のものが入手できる。トレテーラminiを改造。
…1灯用本体を製作した。

UV照射によるマスク除菌中、虫に出入りさせたらまずい。開口を塞ぐためのカバーが必要。…製作した。

だが、それ以上に保温閉鎖空間が作れるか、が気になる。低温では光触媒反応が起きにくい。

さらにマスクがランプに直接触れるのはまずい。使い捨てマスクに用いられるポロプロピレン、ポリエチレンは融点115℃。それに対して

ランプは70℃以下で発火はないと考えられるが、汚れたマスクが接するのはまずい。ランプガードの製作も必要だ。…製作した。

室温8℃~25℃の内部温度は7℃程度上昇する。ランプガードに接触した状態においては、13℃程度にて推移した。

この結果、細菌トレテーラにおいて、室温+7℃の保温閉鎖空間を実現できました。低温による飽和水蒸気量低下を防ぎ、光触媒反応は冬場でも起きます。

ver.2へ移行

より確実に光触媒反応を得るには光の直ぐ近くに発生体を設置するのが望ましい。その観点から、ver.1では仕切り板を創設したが、収納に難点が出た。

これを克服するため、細菌トレテーラver.2において、ランプを後退させ、安定器をベースへ移設した。室温+12
℃を実現。飽和水蒸気量が増加して冬場でも光触媒反応が起きやすくなる。さらに、2段式ステンレス製載せ台、側壁鏡面反射板、キューブ増加金具を創設した。満足な出来だと思う。